今や花粉症は「日本の国民病」といわれるほどに、毎年多くの人が悩まされています。
年齢別では30代(35.4%)、40代(39.1%)が多く、特に30代以上では女性の有病率が高いことが示されています。

また、花粉症患者の約8割が「熟睡できない」「翌日だるい、眠気がある」「寝つきが悪い」など、睡眠への影響を訴えています。花粉症に伴う眠気の原因としては、抗アレルギー薬の副作用ばかりではなく、鼻閉などの症状が睡眠の質を悪化させていることが考えられています。

特に妊娠・授乳中の女性も花粉症に苦しむことが少なくありません。
妊娠中は女性ホルモンの影響で鼻閉症状が悪化しやすく、よりつらく感じることがあります。しかし、妊娠・授乳期は薬の使用に慎重になる必要があるため、薬を使用しない花粉症対策を行いながら、必要に応じて安全性が高い点鼻薬・点眼薬・漢方薬などを選んで治療を行います。医師と相談しながら、体に負担の少ない方法で症状を和らげることが大切です。

◆ マスクを着用し、花粉の吸入を防ぎましょう。
◆ メガネを着用し、目に入る花粉を減らしましょう。
◆ 帽子をかぶり、髪の毛に付着する花粉を防ぎましょう。

◆ 玄関先で上着についた花粉をしっかり払い落としましょう。
◆ 外出から戻ったら、洗顔・うがいを行い、花粉を落としましょう。
◆ 室内に花粉を持ち込まないために、こまめに掃除をしましょう。
◆ 睡眠を十分にとり、ストレスをためないようにしましょう。
◆ 花粉の飛散が多いときは、布団や洗濯物の外干しを避け、室内干しを心がけましょう。
◆ 加湿器を活用し、室内の湿度を適度に保つことで、鼻や喉の乾燥を防ぎましょう。

妊娠・授乳中の方は、特に体調管理が重要です。
無理をせず、自分に合った対策を取りながら、花粉の季節を少しでも快適に過ごしましょう。